どうぶつ病院川崎菅生ペットウェルネスラボ 陶山 雄一郎 院長 (YUICHIRO SUYAMA)
麻布大学 卒業。動物臨床医学研究所を経て、都内動物病院グループ 高度医療センター 副センター長・麻酔科長。どうぶつ病院京都グループ 千葉部門統括院長を経て、『どうぶつ病院川崎菅生ペットウェルネスラボ』院長に就任。株式会社Livet 現代表。
動物好きから獣医師の道へ。専門性を磨き、地域の診療へ

幼い頃から動物が好きで、うさぎを7匹飼っていたほか、ハムスターや砂ねずみなども飼っていました。中学生の頃には、すでに文集に「獣医師になりたい」と書いていたくらいで、高校を選ぶ時点では、自分の中で進む道はかなり固まっていました。
麻布大学卒業後に選んだのは、鳥取にある動物臨床医学研究所でした。そちらは日本で初めて犬の心臓手術を行った病院で、学会活動にも力を入れており、獣医療の現場で働きながら研修できる環境が整っていました。特に心臓病に関心があったこともあり、実際の診療を通して専門性を身につけていきました。
その後は都内の動物病院や高度医療センターなどで経験を重ね、心臓手術の麻酔を担当したり、診療部長や副センター長を務めたりと、診療だけでなく後進の育成や病院運営にも携わってきました。さらに、千葉の複数の病院を統括する院長として、若い獣医師を育てる立場も経験しています。そうした経験を重ねる中で、静岡の動物病院の先生と一緒に新しい病院を立ち上げる機会をいただき、2026年8月、『どうぶつ病院川崎菅生ペットウェルネスラボ』を開院しました。
この地域には自身が通っていた学校もあって、もともとなじみのある場所です。これまで培ってきた専門性を生かしながら、地域の皆さんにとって身近な動物病院をつくっていきたいと思っています。
飼い主さんが納得できる方針を一緒に考えていく
これまでの経験を生かしながら、現在は株式会社Livetで動物病院のマーケティングを支援する仕事にも携わっています。マーケティングと言っても、単に病院を宣伝するということではありません。例えば心臓病の治療を必要としている方が適切な医療につながれるよう情報を届ける。そのためのサポートです。
この仕事を続けてきたことで、「伝える」ということについても考えるようになりました。専門的なことほど、難しい言葉を使えば伝わるというものではありません。獣医師が知っていることを、そのまま専門用語で話しても、飼い主さんには十分に伝わらないことがあります。
だからこそ、診療ではできるだけわかりやすく説明し、いくつかの選択肢がある場合には、それぞれのメリットとデメリットをお伝えするようにしています。どの部分をメリットと感じ、どこを負担と感じるかは、飼い主さんによって違います。動物との向き合い方や、それぞれの価値観によっても変わるでしょう。
獣医師があらかじめ答えを決めて、そこへ誘導するのではなく、情報をできるだけフラットにお伝えしたうえで、飼い主さんが納得できるところまで一緒に考える。そのためには診察にも時間をかける必要がありますし、何より「きちんと伝わる話し方」をすることが大切だと思っています。
心臓病や腎泌尿器の診療経験を生かし、専門性を地域の医療へ

私自身、心臓手術の麻酔を担当してきた経験があり、現在も各地の動物病院から声をかけていただき、心臓病の診療や麻酔を担当することがあります。麻酔は、その臓器だけを見ていればできるものではありません。全身の状態を把握しなければならないため、これまでさまざまな病気を診てきた経験が、結果的に麻酔の専門性にもつながっていきました。
また、以前勤務していた病院では動物の人工透析にも携わっていました。そうした経験から、循環器だけでなく、腎臓を含む泌尿器の診療にも強みがあります。実際に当院でも、心臓や泌尿器に関するご相談は多くあります。
一方で、専門性の高い病気だけを診る病院にしたいわけではありません。皮膚の症状ひとつをとっても、単純にその場の症状だけを治せば終わるとは限らず、体質やアレルギーなど、背景にある問題を考える必要があります。そういう意味では、一見軽く見える症状にも、それぞれに向き合うべきことがあります。
専門性を生かしながら、地域のかかりつけとして幅広いご相談に対応する。その両方を大切にしていきたいと思っています。
「かかりやすさと専門性」を両立。何でも相談できる病院へ
現在は、近隣にお住まいの方に加え、これまで私が担当してきた患者さんや、静岡の病院を受診していた方など、遠方から来てくださる方もいらっしゃいます。そうした方にも頼っていただけることはありがたいですし、同時に、この地域で新しく相談してくださる方にも気軽に来ていただける病院にしていきたいと思っています。
目指しているのは、専門性のある病院でありながら、かかりつけとしても利用していただける病院です。胸を開く手術や脳の手術など、専門機関でなければ難しい治療を除けば、できる限り幅広い診療に対応できる体制を整えていきたいと考えています。
これは、私一人ができればいいという話ではありません。私がいなければできない病院ではなく、スタッフ一人ひとりが力をつけ、チームとして診療を行えることが大切です。教育にも力を入れながら、専門性と身近さを両立した病院をつくっていきたいですね。
地域のみなさんへメッセージ
動物と暮らしていると、病気なのかどうか判断に迷うこともあると思います。症状が軽く見えても、その背景に別の問題が隠れていることがありますし、反対に、すぐに専門的な治療が必要ではないケースもあります。
だからこそ、まずは相談していただきたいと思っています。診察では、私たちが一方的に答えを決めるのではなく、考えられる選択肢をお伝えし、それぞれのメリットやデメリットを理解していただいたうえで、そのご家庭にとって納得できる方針を一緒に考えていきます。
専門的な治療が必要な場合には、そのための医療につなげることも大切ですし、当院で対応できることであれば、できるだけ幅広く対応していきたいと思っています。
病院に来ること自体を難しく考える必要はありません。何か困ったことがあれば、いつでもご相談にいらしてください。
※上記記事は2026年9月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。

どうぶつ病院川崎菅生ペットウェルネスラボ 陶山 雄一郎 院長 (YUICHIRO SUYAMA)
どうぶつ病院川崎菅生ペットウェルネスラボ 陶山 雄一郎 院長 (YUICHIRO SUYAMA)
- 出身地:神奈川県
- 趣味・特技:仕事です!
- 好きな場所:熊本
- 座右の銘:努力

